インド現地採用の給与・待遇
ナマステ! Nainaです。
現地採用を考えている人にとって給与・待遇は非常に気になるところだと思います。
私も転職活動時にエージェントに相談に乗ってもらったり、ブログを読み漁ったりして情報収集していました。
駐在と現地採用
海外で働く方法として、主に駐在と現地採用の二つがあげられます。
本社から命じられ派遣される駐在員は本国の給与に加え様々な手当がつくため、高給取りとなることが多いです。
私も新卒時は、駐在員になって贅沢な暮らしをしたいというよこしまな理由で駐在のチャンスが多そうな企業を受けていました。
(結局、それを待たずに辞めてしまいましたが…)
一方で現地採用は、現地法人の採用となります。
VISA基準以上の給与(ビザがおりる最低基準の給与が決まっています)は保障されていますが、扱いとしては現地の人と同じになります。
そのため、駐在員のような手当がなく、給与も低いというイメージが一般的です。
実際の給与・待遇
上記をふまえて、私の例をご紹介します。
転職時、エージェントには希望給与は500万円/年(現職並み)と伝えていました。
エージェントからは「それは無理です」と一蹴されましたが、まずは自分の希望を伝えることが大事です。
会社の規定でいわゆる「VISA基準」の給与しか出せないことがほとんどですが、給与以外の部分で交渉の余地があります。
最初に高めの希望を伝えることで、「500万は出せないけれども、こんな手当をつけます」という提案をもらえたりするので自分を安売りしないことが大事だと思います。
交渉の結果、現地採用としてはなかなか良い条件で仕事を見つけることができたと感じています。
- 給与 25,000USドル/年
ここはの壁は厚いです。
日系企業の場合、マネージャークラスでないとVISA基準以上はでないと思います。
ただ、昇給率は毎年10%程度で、日本よりも高いです。 - 所得税 会社負担
本来であれば25,000USドルから約30%の所得税が引かれることになるのですが、その所得税が会社負担となるため実質82.5万円(25,000×30%×110円)の給与アップとなります。 - 家賃補助 20,000IRS/月
日本円で3万円強の補助になるため、これも実質40万円程度の年収アップとなります。
- 社用車(ドライバーつき)貸与
- 一時帰国休暇費用会社負担 年3回まで
- 海外旅行傷害者保険 約120,000円
- 食料品支給 20kg×2回/年
お米やレトルト食品などの日本食が食べられ、食費が浮くのでありがたいです。
基本給に様々な補助を加えると、希望年収にかなり近い条件になっています。
ネットでは「現地採用は辞めたほうがいい」という意見も多いですが、交渉次第で変わる部分もあると思います。
逆にVISA基準の給与で手当もつけません!という会社では、捨て駒として扱われ今後のキャリアにプラスになるような経験もできない気がするのでやめておいたほうがいいと思います。
現地採用のインドでの生活レベル
2018/6/1追記です。
上記の待遇で実際に暮らしてみた結果、問題がないどころかむしろ裕福に暮らせます。
家賃 | 25000ルピー | 45000ルピーから会社負担の20000ルピーを引いた分 |
食費 | 5000ルピー | 主に野菜、果物、乳製品 |
外食費 | 5000ルピー | 肉が食べたいときは外食します。ローカルレストランであれば一食300ルピー程度。 |
その他 | 5000ルピー | 消耗品費、電気代、交際費、娯楽(映画)費、交通費など |
計 | 40000ルピー | →約64000円 |
インドで問題なく暮らせるだけでなく、貯金もできます。
現地採用の今後
駐在か、現地採用かという二元論ではなく、色々な人が色々な立場で現地採用で働くようになると面白いのではないかと思います。
現地採用がキャリアの選択肢の一つになり、その人のスキルや役職に合わせた待遇が提示できるように社内ルールも変わっていってほしいものです。
私自身、所属が本国か現地かということにこだわらず責任と裁量ある仕事をしたいと思っており、同時にそれに見合った待遇を求めていくつもりでいます。
今は英語の会計用語や現地のシステムに慣れるので精一杯ですが、堂々と交渉の場に立てるようがんばっていきたいです。
現地採用後のキャリア
とはいえ、現状では現地採用で一生働くということは考えづらいです。
起業などを除き今後も会社員として働くのであれば、本社採用を目指すか、さらに転職でステップアップを目指すかの二択になるのかなと思います。
本社採用
最近では海外志向のある若手を現地で採用・育成し、将来的に駐在員として社内登用するという動きがあるそうです。
私が内定をもらった二社も、将来的には本社採用に切り替えるという話をしていました。
そのようなバックアップがあると、比較的安心して現地に就職できるのではないかと思います。
ちなみに極端な例ですが、東芝の西田元社長はイランの現地採用から社長にまで登りつめています。
今は残念ながら「東芝を解体した男」などと言われていますが、色んな意味ですごい人だったのだと思います。
他の企業に転職
私はこちらを考えています。
現地採用で専門スキル+語学力を高めることで、海外の外資系企業(=日本人であることが評価されない環境)への道が拓けるのではないかと思います。
どうなるかはわかりませんが、ブログに記録を残しつつがんばってみます。
この記事へのコメント
Nainaさんはじめまして、専攻語は異なりますがNainaさんの後輩にあたるものです。
インドで日系企業に新卒現地就職→本社採用を狙うことは可能でしょうか?
新卒ということもあり、会計等の技術は全くありません。
インドへの留学経験とインターンの経験ぐらいしか武器になりそうにないのですが、現在インドで働くということにどれほど需要があるのでしょうか?
初めてのご連絡で急に不躾な質問をしてしまい申し訳ございません。
ご解答いただけましたら幸いです。
Kalsoomさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
インドへの留学経験があるんですね!
اردو専攻の方でしょうか。
回答の順番が前後しますが、インドは今経済成長が著しいので需要は多いです。
それに対してインドで働きたい人はそれほど多くないので、売り手市場だと感じました。
私の同期も新卒でインドに就職したので、新卒でもインドに就職することは可能です!
次に、新卒現地採用→本社採用という可能性はあります。
私が今働いている会社も、海外志向の強い人材を現地で採用して育てて本社の社員にしたいと言っていました。
会社によってはいくらがんばっても本社採用に切り替えることのできない場合もあると思うので、入る前に確認することをおすすめします。
ただ、本社の社員になりたいという気持ちが強いのであれば最初から本社で採用してもらったほうがリスクは低いと思います。
またなにかあれば聞いてください!
Nainaさんお返事ありがとうございます。
そうです、اردوを専攻しております。
新卒でもインド就職された方が実際にいらっしゃるのですね!そう考えるとインド新卒就職を本腰入れて検討してみようかなと思います。